不動産関連に関するよくある質問
- 将来の相続が心配です。どんな準備をしたらいいですか?
- まずは、現在の資産の一覧表を作成することです。その一覧表をもとに、相続税節税の対策を税理士さん等と事前に行うことが可能となります。
また、当事務所では、在籍の司法書士、行政書士等より遺言の作成、相続の登記など一貫して対応することができます。 - 土地や建物の測量などもしてもらえますか?
- もちろんできます。当事務所では、土地家屋調査士が3人在籍しており、表示に関する登記もできます。また、権利に関する登記は司法書士が行うのですが、こちらは4人在籍しておりますので、一貫して対応させていただきます。
- 抵当権抹消手続きをしないとどうなりますか?
- お手続きを必ずしなければならないというわけではありませんが、そのまま放置していると、その不動産を迅速に売却することができなくなったり、その不動産を担保として今後の融資が受けられなくなることがあります。
有効期限がついている書類もあるため、できるだけ早くお手続きをされることをお勧めします。 - 抵当権の抹消手続きには不動産の権利証は必要なの?
- 所有権の登記済権利証や登記識別情報は抵当権抹消登記には必要ありません。
- 不動産の贈与をしたいのですが、どうしたらいいのですか?
- 不動産を贈与する際には贈与契約を当事者間で締結したうえで、贈与による所有権移転登記を申請する必要があります。ただし、贈与をする場合、贈与税が問題になることがあり、「こんなに税金がかかるなら止めておく」と判断されるお客様もいらっしゃいます。管轄の税務署等にご相談していただき、贈与するか否か判断して頂くことになりますが、私どもには士業ネットワークがあるためこのような場合でも総合的にお力になれると思いますので、まずはご相談ください。
- 不動産の権利証を紛失しました。どうしたらよいのですか?
- 権利証は再発行できません。権利証が紛失したからといって、法務局にある登記簿の記載まで滅失するわけではないので、権利そのものには影響ありません。但し、その不動産について売買・贈与・抵当権の設定等によりその登記をする際に権利証が必要になりますが、権利証がない場合であっても、これに代わる方法により登記手続きをすることができますので、その際にはご相談ください。
- 自宅を購入した場合、登録免許税の軽減が受けられると聞きましたがどのようなものなのでしょうか?
- 住宅用の家屋の購入や新築の登記(所有権移転、所有権保存)の登記には、一定の要件の下、登録免許税の軽減措置を受けることができます。また、住宅ローンを利用した場合に金融機関が担保として付けることになる抵当権の設定登記についても、登録免許税の軽減が受けることができる場合があります。
- 農地の売買や登記手続にあたってどのような点に留意すべきでしょうか?
- 農地(登記簿上は農地以外の土地であっても現況が農地である場合も含む)は、これを農地として譲渡する場合や農地を宅地とした上で譲渡したり、農地を宅地とするために譲渡する場合に、都道府県知事の許可が必要とされています(農地法3条、4条、5条)。そして、この農地法の許可は物権変動の効力要件とされていますから、この許可を得ない限り当事者間においても売買契約などの効力は生じず、許可書を添付しない限り登記手続も行うことができません。いずれの許可も、地元の農業委員会を経由して知事に申請することになります。農地の売買の際、知事に対する農地法5条の許可を得るための手続に何ヶ月もの時間を要する場合には、停止条件付の売買契約を締結した上で、知事の許可を停止条件とする所有権移転の仮登記をすることも、多くあります。
身近な法律のご相談に関するよくある質問
- 任意整理におけるデメリットはどんなことがありますか?
- 任意整理をすると信用情報機関に事故情報として登録されますので、数年間新たな借金やローンの契約ができなくなります。ただし、これは自己破産、個人再生、特定調停の手続を取った場合も同様ですので任意整理特有のデメリットではありません。
- 自己破産をすると所有する自宅もなくなってしまいますか?
- 自己破産は清算手続きですので、不動産・宝石・ブランド品・新車等、清算価値の高いものは当然換価され、債権者に平等に分配されることになります。
具体的には破産管財人によって任意売却されるか競売にかけられることになります。だからと言って、すぐに家を追い出されるというわけではなく、実際に新しい買主が現れるまでは従来どおりに住み続けることができます。現実には、破産を申立ててから不動産が売却されるまでに半年以上かかることも珍しくありませんので、その間であれば追い出されることはないといえます。 - 既に返済を終えてしまっている業者の過払い金は取り戻せますか?
- はい。
完済してから10年以内であれば取り戻すことができます。 - 契約書や領収書などがありませんが、過払い金の請求は出来ますか?
- 各業者が、法律による取引履歴の開示義務により開示してくれるので、契約書などが無い場合でも大丈夫です。
- 少額訴訟とはどういったものですか?
- 少額訴訟とは、60万円以下の金銭の請求に限り利用できるもので、原則として、裁判所に1回だけ出頭すれば決着がつきます。主なポイントとしては以下のとおりです。
[1]60万円以下の金銭の請求であること。
[2]書類などの証拠があること。
[3]あまり複雑な事件でないこと。 - 費用がない場合、訴訟をすることはできないのでしょうか?
- 裁判を起こしたい場合や、訴訟を起こされた場合に応ずる場合で、専門家による裁判の援助や書類の作成が必要なのに、専門家に依頼できるほどの経済的余裕がない場合でも、一定の要件を満たせば、専門家に依頼するための費用を立て替えて、弁護士や司法書士を紹介する制度があります。
- 友人に頼まれて30万円を貸したのですが、毎月5万円ずつ返すとの約束だったのに、催促しても、理由をつけて全く返してくれません。どうすればいいでしょうか?
- 友人同士でのお金の貸し借りの場合、口約束で契約書や借用書、領収書などにより書面にしていないことが多いため、借りた方に返済意思がない場合争いになりやすくなります。この場合まず、貸した相手の方に、あなたから30万円を借りたこと、返す意思があること、いつまでに、幾らずつ返すということを書面にしてもらうよう請求してみてください。それでも、返済がない場合には、内容証明の送付、支払督促、訴訟手続きを検討されるといいでしょう。なお、あなたがご友人に30万円を貸したこと、そのご友人が30万円を返すとの約定で金銭を授受したことを証明することができないと、争いになったときに大変ですので、お金の貸し借りの際には必ず書面にすることをお勧めします。
- 裁判所から社員の給料に対する「差押命令」が郵送されてきました。対処法は?
- 差押えとは「貸金債権など債務者が債権者に返済しない場合に、債権者が裁判所に申し立てて、債務者の第三債務者に有する債権を差押えて債権を回収する法的手段」のことです。
今回のケースは、債権者(貸した人)が、債務者(借りた人=社員)の、第三債務者(相談者である企業様)に対する給料債権を差押えてきたということです。これに対しては、第一に、差押命令の送達により債務者である社員には、給料を支払うことが出来なくなります(民事執行法145条1項)ので、所定の額を除き支払わないようにします。第二に、差押命令に同封されている陳述書を2週間以内に作成して裁判所に提出します。この陳述書を故意または過失により提出しなかったり、内容に誤りがあったりしたときは、債権者に生じた損害を賠償する義務が発生します(民事執行法147条2項)。不提出や誤記に気付いたときには、速やかに提出、訂正しましょう。 - 成年後見制度とはどのような制度ですか?
- 成年後見制度は、家庭裁判所が関与して、認知症、知的障害、精神障害などで判断能力が不十分な人の権利を守り、保護するための制度です。これにより自分一人では困難な不動産や預貯金等の財産の管理や各種契約が安全に行えるようになります。
- 成年後見を行わない場合には、どのような不利益がありますか?
- 本人に判断能力が全くない場合には、例えば、預金の解約、福祉サービス契約の締結、遺産分割協議、不動産の売買等をすることができません。また、判断能力が不十分な場合に、これを本人だけで行うと、本人にとって不利益な結果となるおそれがあります。
- 遺言の種類には3つあるとききます。簡単に教えていただきますか?
- 遺言書には主に以下の3種類があります。
【自筆証書遺言】遺言者自身が遺言の全文・日付を書き、署名・押印します。
【公正証書遺言】証人2人以上の立会いのもとで、遺言者が内容を公証人に口述し、公証人がそれを筆記します。遺言者・証人が各自署名押印した後、最後に公証人が署名押印します。
【秘密証書遺言】遺言者が遺言書を書いて署名押印し、その遺言書を封印します。遺言書を公証人と証人2人の前に提出して、遺言者・証人・公証人が各自署名押印します。 - 遺言の保管はどのようにすればいいのですか?
- 遺言は書面で行います。遺言によって自らの意思を実現するためには、相続人がその遺言書を発見しないと、遺言の効果はありません。
そのため、遺言書は相続人が見つけやすく、しかも隠されたり改竄されたりする心配のない場所に保管しなければなりません。
もし、そのような場所がない場合は、以下のような方法があります。
○公正証書遺言の場合
公正証書による遺言は遺言書の原本が公証役場に保管されます。そこで、相続人に公証役場に遺言書を作成してあると伝えておけば大丈夫です。
遺言者が存命中に遺言書の存在が明らかになり、相続人が公証役場へ行ったとしても、公証人は遺言書の内容を教えたり見せたりはしません。遺言の内容を秘密にするには最適の方法です。
○司法書士に頼む場合
遺言書作成を依頼した司法書士に保管を頼むことができます。
司法書士には守秘義務があるので、職務上知りえた事実を第三者に洩らすことは禁止されています。そのため、遺言書の存在自体を秘密にしておくことも可能です。
○第三者に頼む場合
自筆証書遺言の場合、配偶者や親族に預けるのが一般的です。
しかし、法定相続人など遺産に利害関係のある方に預ける場合、隠匿、改竄の恐れがあり、後に紛争の種になりかねません。遺産に何の利害関係のない公正な第三者に保管を依頼した方がいいといえます。
遺言で遺言執行者を定めた場合は、遺言執行者に預けておくこともできます。
土地や建物の測量・登記に関するよくある質問
- 新しく建物を建てたときはどうすればよいのですか?
- 新しく家を建てたときは、「建物表題登記」の申請を法務局にする必要があります。「建物表題登記」をすることにより、建物所有者の住所氏名・建物の所在・種類・構造など、建物を識別するために必要な事項が不動産登記簿の表題部に記録されます。
- 共有の場合、持分はどうやって決めるのですか?
- 通常の場合、建物の建築費用を出した割合によって持分を決めます。出し合った費用に対応した持分にしなかった場合には税金上などで問題になることがあるので気をつける必要があります。
- 建物を増築したのですがどのような手続きが必要となりますか?
- 物を増築、または一部の取り壊しをして建物の所在・種類・構造・床面積などに変更が生じたときは、「建物表題変更登記」の申請を法務局にする必要があります。
- 離れや2階部分を増築したのですが、登記は必要ですか?
- 登記が必要です。
建物を増築した場合1ヶ月以内に建物の表題変更登記を申請しなければなりません。この場合も所有権を証明できるものを用意しましょう。 - 分筆登記はどんな時に必要なのですか?
- 土地の一部を分割して売却したいとき、遺産相続が発生して兄弟で土地を分けたいとき、共有名義の土地を分割して単有名義にしたいときなどです。
- 分筆登記には確定測量が必ず必要なのですか?
- 原則必要となりますが、例外的なケースもあります。
適切なアドバイスを致しますので一度ご相談ください。 - 山林等を造成して宅地に変更したときは?
- 山林や畑等だった土地に家を建て宅地に変更したとき、つまり、土地の用途を変更したときには1か月内に地目変更登記の申請をします。
- 土地に関する調査、測量とは具体的にどのようなことをするのですか?
- 資料等の調査 、登記所等の官公署や依頼者等からの資料の収集・調査分析をします。
【1】土地の位置・形状及び利用状況の調査
土地の所在、地番、隣接土地との関係や利用状況等を調査します。
【2】所有者等の調査
依頼された土地や隣接土地の権利関係等を調査します。
【3】筆界(一筆の土地の境界)の調査
隣接土地との筆界がどこであるのか確認します。
【4】一筆の土地の測量
確認された土地の筆界に基づき土地の広さ(地積)を測量します。 - 駐車場と宅地を合筆できるの?
- 駐車場の地目は雑種地であり、地目が違うため合筆はできません。宅地と一体として利用されている駐車場で登記記録の地目が宅地であれば合筆できます。この他にも合筆の要件がありますが、禁止事項は下記のようになります。
【1】接続していない土地の合筆(線で接している必要があり、点で接しているような接し方は不可)。
【2】地目が異なっている土地の合筆。
【3】字が異なっている土地の合筆。
【4】所有者が異なっている土地の合筆。
【5】共有者の持分が異なっている土地の合筆。
【6】所有権のない土地とある土地の合筆。
【7】所有権以外の権利が設定されている土地は原則、合筆はできません。ただし、同時に設定された抵当権のある土地どうしは合筆できるなど、例外はあります。 - 土地合筆登記をするときは測量や境界立会をするの?
- いわゆる境界確定測量についてですが、通常は必要としません。合筆登記申請において、地積測量図の添付を要しないからです。 ただし、申請地の境界標が不明で、現地で申請地を特定できない場合は必要となります。 地図混乱地域で公図から現地を特定できない場合も必要となります。
- 地積更正登記はしなければならない登記なの?
- 地積更正登記の申請は原則、義務付けられておりません。したがって、登記記録と現況地積が一致しなくても、放置しておいても構いません。 ただし、分筆登記をする際、地積の差異が誤差の許容範囲を超えている場合には分筆登記の前提として、例外的に地積更正登記が義務付けられています。
- 登記簿上の面積と実際の面積の違いについて教えていただけますか?
- 登記されている面積は、明治時代に行われた地租改正事業に基づいて測量された面積が反映されている場合もあるので、公簿(登記簿)面積と実際の面積は必ずしも合致しているとはいえません。